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Toggle当クリニックでは、最新のMRIとCT装置を導入し、患者様の診断に役立てています。これらの画像診断機器は脳神経外科における重要な検査手段ですが、実際にどのような仕組みで、何がわかるのかご存じない方も多いのではないでしょうか。このページでは、MRIとCTの基本的な原理から検査の流れ、それぞれの特徴までをわかりやすく解説します。
MRIは「Magnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像法)」の略称です。強力な磁石と電波を利用して、体内の様子を詳細に画像化する検査方法です。
人体の約60%は水分で構成されています。この水分に含まれる水素原子が、強い磁場の中で特定の周波数の電波を当てると共鳴現象を起こします。この反応から発生する信号を捉えて、コンピュータ処理することで体内の様子を画像化します。
MRIは特に軟部組織(脳、脊髄、筋肉、靭帯など)の描出に優れています。脳神経外科では、主に以下のような疾患の診断に活用しています。
放射線被ばくがない:X線などの放射線を使用しないため、被ばくの心配がありません
軟部組織の描出に優れる:脳や脊髄などの細かな異常を鮮明に捉えられます
検査時間:約 20~40分程度(検査内容による)
音が大きい:検査中は「カンカン」といった大きな音がします
CTは「Computed Tomography(コンピュータ断層撮影法)」の略称です。X線を使って体内を輪切りにした画像を作り出す検査方法です。
短時間で撮影可能:数十秒〜数分で終了することが多い
骨や出血の描出に優れる:急性期の診断に適しています
X線を使用する:少量ながら放射線被ばくがあります
静かに検査できる:MRIと比較して音が静かです
MRI | CT | |
使用するもの | 磁場と電波 | X線 |
得意な描出 | 脳・脊髄などの軟部組織 | 骨・出血・石灰化 |
検査時間 | 比較的長い(20~40分) | 短い(数分以内) |
放射線被ばく | なし | あり(少量) |
騒音 | 大きい | 小さい |
禁忌 | ペースメーカー、金属製インプラントなど | 特になし(妊婦は注意) |
MRIとCTは、それぞれ異なる特性を持ち、互いに補完し合う重要な画像診断装置です。当クリニックでは患者様の症状や状態に応じて最適な検査を選択し、正確な診断と治療に役立てています。検査についてご不明な点がございましたら、お気軽に医師や技師にお尋ねください。